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特別インタビュー2022

女子ラグビーチーム『アザレア・セブン』の選手に

いろいろ聞いてみた

 

【後編】男子アスリートとの違い、ケガや体調管理について、チームの地域活動、「はなぐるまプロジェクト」について②

※前編「チームの立ち上げ・ラグビーと仕事の両立」はこちら

日本初の「女性と子ども」に特化した総合型地域スポーツクラブ【アザレア・スポーツクラブ】。

クラブ最初のプロジェクトでもある女子ラグビーチーム『アザレア・セブン』の現役選手2名に引き続き話を聞いた。

 

●冨樫 香子 (とがし かおるこ)選手

 ■ポジション:フッカー、スクラムハーフ

 

●横山 里菜子(よこやま りなこ)選手

 ■ポジション:スタンドオフ、スクラムハーフ

 

※以降 (冨樫)(横山) 敬称略

(前ページ男子アスリートとの違い、ケガや体調管理について」はこちら)

 

 

チームの地域活動

アザレア・スポーツクラブは「地域に愛される総合型スポーツクラブ」をミッションに掲げている。『アザレア・セブン』でも今年ウクライナの選手が入団し、地域の人たちと交流をしながら日本でラグビーを続けられる環境を整え始めた。地域に根差し愛されるために、袋井市と一緒に小学校や高齢者施設を訪問したり、地域イベントに参加したり、ジュニアのための下部組織「アザレア・アカデミー」を立ち上げたりと活動の幅を広げている。

横山選手はアカデミーのコーチも務めているが、男性のイメージが強いラグビーを、どのように広め地域に根ざしていくのか。女性活躍の視点も絡めつつ今後の展望を聞いた。

 

── 『アザレア・アカデミー』で中高生に教えていて何か感じることは?

 

横山

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        横山 里菜子 選手

 




── 女性活躍の視点から女子ラグビー選手として、今後どんなことをしていきたい?

 

横山

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

富樫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アザレア・スポーツクラブでは男子高校生のクラブチームも持っているんですが、アカデミーは女子(のチーム)です。小学校のラグビースクールだと各学年2、3人は(女子が)いたりするんですけど、中学校に上がる時に「もう男子の中に混ざってできない」「やりたくない」っていう子も出てくる。そこからどう続けてもらうかっていうのは女子ラグビーにとっての課題です。中学1年生ぐらいだったらまだしも、2年生だと身体、体格やスピードの差とかもありますし。接触プレイがあるので、女子も男子も、恥ずかしくなったりとかもあって。

 

静岡はそもそもラグビー人口が少ない。高校では東海大静岡翔洋高校に女子ラグビー部がありますが、中学生の女の子同士で練習できる場っていうのが今までなかったので、そこはアザレア・スポーツクラブがやるべきじゃないのかと思い立ち上げました。(アカデミーがスタートしたのは)今年からやっとですし、(参加者も)まだ6人とかなんですけど。

アザレア・スポーツクラブの元々の理念として、子どもからお母さんになってもその先も、ラグビーだったりスポーツに関わってほしい。アザレア・スポーツクラブにずっと関わってほしいというのがあって。女子アスリートの一番の転機として結婚・出産があると思いますし、学生生活が終わってもスポーツを続ける選択肢も男性に比べると少ないと思う。クラブの方針として、例えばトップチームで活動したあとに引退しても週末だけはちょっと遊びに来るとか、後輩たちの試合のお手伝いに来るとか。そうやってチームにずっと関わっていけるところも目指しています。

 

子どもの手が離れたあと、またスポーツをやってみたいとか。稀ですけどいるんですよね。子どもを(ラグビースクールに)入れて、ラグビーをやってみたくなるお母さんとか。そういう人たちとも活動出来たらいいなというのがアザレア・スポ

ーツクラブとしてはありますね。

※外部リンク

「アザレア・スポーツクラブ」ホームページ

(https://azalea-sc.com/)

 

「アザレア・セブン」選手一覧ページ

(https://azalea-sc.com/azaleaseven-player/)

看護師の勉強のためにこれから忙しくなるから選手としては引退するけれども、アザレア・セブンをずっと応援し続けたいから、イベントごとにお手伝いに来てくれる選手も今、いますね。繋がりが続いていくのは素敵なことですよね。また、何歳になっても自分の大切なコミュニティがあるのは、心身ともに健康的にことだとも思います。

 

デュアルキャリアっていう話が(前編で)あったと思うんですけど、アスリートをして仕事もしてっていう形ですが、どちらでも言い訳をせずに勝負できるようになりたいです。

●「はなぐるまプロジェクト」について

『アザレア・セブン』は静岡県西部の女子スポーツチーム『静岡SSUボニータ(サッカー)』『ブレス浜松(バレー)』と協働し、様々な女性アスリートの目線からスポーツを通じたセミナーやイベントを実施して地域の活性化に取り組む「はなぐるまプロジェクト」に参加している。

第1弾はブレス浜松主管で、全日本女子バレーボール前監督の中田久美氏と社会福祉法人聖隷福祉事業団 理事・常務執行役員の鎌田裕子氏を招いた講演会「女子スポーツを通してこれからの女性活躍社会を考える」を開催。

また、第2弾はアザレア・スポーツクラブ主管で、「『女性アスリート』のデュアルキャリアを考える~大学・企業・選手のホンネ~」を開催。静岡産業大学学生とアスリート採用に興味がある企業が参加した。アザレア・セブンだけでなく今後の「はなぐるまプロジェクト」にも注目してみてほしい。

冨樫 香子  選手

(前ページ「男子アスリートとの違い」「ケガや体調管理について」はこちら)

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