2015年に設立された静岡大学LGBTQサークル「grandiose(グランディオーゼ)」。性的マイノリティ(=LGBTQなど)らの居場所づくりに取り組む学生たちが、2024年6月(プライド月間(※1))に合わせ冊子『LGBTQフレンドリー企業一覧 静岡おまちMAP ウェディング編』を作成しました。普段の活動や作成にあたって学生たちが感じたことなどを聞きました。
【サークル活動】
サークルに所属しているのは大学生や大学院生です。普段の活動はだいたい10人くらい。性的マイノリティ(=LGBTQなど)もそうでない人もいます。普段の活動はランチミーティングや、オンラインでの勉強会、ほかにもメイク講座を企画したこともありました。ある恋愛映画をサークルのメンバーで観た際、感想をボードに書いて可視化したときには、性のあり方によって印象が違うことに気づき、疑問が飛びかったり、「そういう感覚があるんだね」みたいな発見がありました。
サークル内では最初に自分の呼ばれたい名前を開示するんですけど、本名ではなく通称の場合もあります。学部や個人のセクシュアリティなどには必要以上に踏み込まない。相手の意見を尊重するという共通認識というか、ルールができているので(サークルは)「安心できる場所」です。
【冊子作成から見えてきたもの】
冊子の作成は、同性のパートナーがいるサークルの卒業生が、「パートナーと指輪を作ったりパーティーをしたいと思ったりしたときに、自分たちを歓迎してくれるお店が分からない。予約の電話をするのにも勇気がいる」というのを聞いて、そういう困りごとがあるんだね、じゃあ私たちのサークルなら、こういうアプローチができるんじゃない? というところから始まりました。
作成にあたっては、掲載候補のお店や企業を学生が訪問して趣旨などを説明しました。冊子への掲載には協力的でしたが、同性カップルに対して企業側は「ウェルカム」と思っていてもそれをオープンにしていないと、同性カップルには情報を知る術がありません。そのため利用する際に、不安やハードルを感じているということを初めて知ったというお店・企業が多かったです。利用したい当事者とサービスを提供するお店・企業の意識にギャップがある。それこそが社会の問題点だと思います。
できあがった冊子を見て、きっかけとなった卒業生が「こういうのがもっと広がってくれればいい」と喜んでくれました。静岡市以外の県内の市町でも自主的に実施してくれると嬉しいです。今回の活動でお店や企業から「研修会をしてほしい」との声があったので、LGBTQの基礎知識などを啓発する活動へと発展していけたらいいなと思います。
【性的マイノリティを取り巻く社会の変化に期待すること】
静岡県パートナーシップ宣誓制度(※2)には法的効力がないので、法的に認められる同性婚の仕組みが整うといいですね。まずは、すでに周りに性的マイノリティがいるんだよ、ということを多くの人が知ることが必要かなと思います。サークルとしては、居場所づくり活動を続けていくことに意味があると思っています。悩みがあってもなくても、性的マイノリティであってもなくても誰でも来られるところなので。そういう居場所があるだけでもサークルの活動意義があるんじゃないかと思います。
【サークル活動】
サークルに所属しているのは大学生や大学院生です。普段の活動はだいたい10人くらい。性的マイノリティ(=LGBTQなど)もそうでない人もいます。普段の活動はランチミーティングや、オンラインでの勉強会、ほかにもメイク講座を企画したこともありました。ある恋愛映画をサークルのメンバーで観た際、感想をボードに書いて可視化したときには、性のあり方によって印象が違うことに気づき、疑問が飛びかったり、「そういう感覚があるんだね」みたいな発見がありました。
サークル内では最初に自分の呼ばれたい名前を開示するんですけど、本名ではなく通称の場合もあります。学部や個人のセクシュアリティなどには必要以上に踏み込まない。相手の意見を尊重するという共通認識というか、ルールができているので(サークルは)「安心できる場所」です。
【冊子作成から見えてきたもの】
冊子の作成は、同性のパートナーがいるサークルの卒業生が、「パートナーと指輪を作ったりパーティーをしたいと思ったりしたときに、自分たちを歓迎してくれるお店が分からない。予約の電話をするのにも勇気がいる」というのを聞いて、そういう困りごとがあるんだね、じゃあ私たちのサークルなら、こういうアプローチができるんじゃない? というところから始まりました。
作成にあたっては、掲載候補のお店や企業を学生が訪問して趣旨などを説明しました。冊子への掲載には協力的でしたが、同性カップルに対して企業側は「ウェルカム」と思っていてもそれをオープンにしていないと、同性カップルには情報を知る術がありません。そのため利用する際に、不安やハードルを感じているということを初めて知ったというお店・企業が多かったです。利用したい当事者とサービスを提供するお店・企業の意識にギャップがある。それこそが社会の問題点だと思います。
できあがった冊子を見て、きっかけとなった卒業生が「こういうのがもっと広がってくれればいい」と喜んでくれました。静岡市以外の県内の市町でも自主的に実施してくれると嬉しいです。今回の活動でお店や企業から「研修会をしてほしい」との声があったので、LGBTQの基礎知識などを啓発する活動へと発展していけたらいいなと思います。
【性的マイノリティを取り巻く社会の変化に期待すること】
静岡県パートナーシップ宣誓制度(※2)には法的効力がないので、法的に認められる同性婚の仕組みが整うといいですね。まずは、すでに周りに性的マイノリティがいるんだよ、ということを多くの人が知ることが必要かなと思います。サークルとしては、居場所づくり活動を続けていくことに意味があると思っています。悩みがあってもなくても、性的マイノリティであってもなくても誰でも来られるところなので。そういう居場所があるだけでもサークルの活動意義があるんじゃないかと思います。
冊子は、掲載されているお店や企業のほか、あざれあでも配架しています。また、静岡市ではパートナーシップ宣誓制度で結ばれたカップルにも配布されています。
※1 6月は「プライド月間(Pride Month)」と呼ばれ、世界各地で性の多様性を称え、権利について啓発するイベントやパレードが⾏われています。
※2 お互いを人生のパートナーとして認め合った二人が協力して共同生活を行うことを宣誓し、県がその宣誓書を受領したことを証明する制度です。静岡県では2023年3月1日からスタートしました。
詳細は 静岡県HP をご覧ください。
grandioseの活動についてもっと知りたい方は『ねっとわぁく82号』(外部リンク)をご覧ください。(10/23発行予定)
※1 6月は「プライド月間(Pride Month)」と呼ばれ、世界各地で性の多様性を称え、権利について啓発するイベントやパレードが⾏われています。
※2 お互いを人生のパートナーとして認め合った二人が協力して共同生活を行うことを宣誓し、県がその宣誓書を受領したことを証明する制度です。静岡県では2023年3月1日からスタートしました。
詳細は 静岡県HP をご覧ください。
grandioseの活動についてもっと知りたい方は『ねっとわぁく82号』(外部リンク)をご覧ください。(10/23発行予定)