男女共同参画WEBマガジン

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インタビュー2018-2019

地元のハンサムウーマン ~地域力を高める女性たち~

寺田 望さん

(株式会社ビズホープ代表取締役/三島市)

女性の新しい働き方を提案

 株式会社ビズホープは、これまでにないユニークな手法で、新しい形のビジネスモデルを発信している。寺田望さんは、約5年前ビズホープを立ち上げ、企業の新規事業の企画開発や広報戦略などのコンサルタントとして取り組む一方、子連れOKの女性起業家のためのサポートオフィス「コトリスラボ」を運営し、コトリスラボで繋がったWebデザイナー、イラストレーター、写真家、翻訳家など女性クリエーター約70名がチームとなり、ビズホープを介しそれぞれのセンスやスキルを活かして、地元の企業や自治体、支援機関などをマッチング、さまざまなプロジェクトを担うという仕組みを作った。三島市から始まったこの“コトリスラボ・モデル”は今、全国に広がりつつあり、ビジネスの世界に新時代の風を吹き込んでいる。

 

 2人の子どもの母親でもある寺田さんは、自身が妊娠・出産・子育てしながら会社を設立し、プロジェクトを立ち上げてきた経験から、働きたい女性が、子育てしながらもキャリアを継続できる手法を模索してきた。

 

 「仕事を続けたくても、子どもの預け先がなかったり、一人きりでは事業を展開できないなどの、さまざまな制約や課題を解決すべく、コトリスラボを開設しました。ここでは、チームで各プロジェクトを担うので、子どもが突然体調を崩した時に助け合うなど、子育て中の女性ならではのさまざまなリスクの分散もできます。また、メンバー同士が切磋琢磨することで、仕事の幅を広げ、スキルを高められるというメリットもありますし、仕事をしながら、子育て中の悩みなども情報交換し合っています。」と寺田さん。

 

 ビズホープが約2年前にはじめた新事業が「musubi Japon」。日本の女性起業家たちを、世界の女性起業家と繋ぎながら、海外へのビジネス展開をサポートするというプロジェクトだ。

 

 寺田さんは語る。「女性起業家が数多く活躍しているフランス・パリで現地の起業家たちとネットワークを構築したり、現地消費者のニーズや店舗運営のノウハウなどを学べるプログラムを取り入れることで、日仏それぞれの商品やサービスの開発に活かして行くことが目下の目標です。フランスでは、日本の食文化などに関心を持つ人が多く、これらの分野にまだ開拓されていないビジネスの芽があるといえます。

 

 また、2020年の東京オリンピック、その4年後のパリオリンピックに向けた日仏の相互交流を促進できれば、ビジネスにおいても良い契機となるでしょう。そして、子どもを育てながら自分のキャリアを継続することを実践している、同時代を生きるフランスの女性起業家たちの生き方・働き方から影響を受け何かを学び、自分自身の生き方や働き方を考えるきっかけを作れたらうれしいです。

 

 将来的には、この交流プロジェクトをアジアや中東に展開することで、ビジネス領域を拡大していきたいと考えています。国内におけるビジネスが先細りするなか、女性だからと、ママコミュニティのみ、地元のみ、国内のみの狭い範囲でビジネスするのはもったいない。海外ビジネス展開というと敷居が高いと思われがちですが、これからの海外販路開拓は、展示会への出展などの旧来的な方法から、もっと距離感の近い人と人とのつながりから始まっていくのではないでしょうか。ミッションやパッションを同じくする者が、SNSなどを駆使して接点を作ることができれば、ビジネスにおける新しい領域を切り開いていけると感じています。そこで、先んじて世界の女性たちが国を越えて繋がることができれば、これまで誰も気づかなかった視点で、より柔軟なビジネスが生まれてくると期待しています」

 

㈱ビズホープ:http://www.bizhope2012.net/

 

 

 

 

 

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