男女共同参画WEBマガジン
epoca
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インタビュー2021
静岡県男女共同参画社会づくり宣言事業所・団体
三遠煙火株式会社
(湖西市)
社内全体に男女共同参画の意識の浸透を ~SDGsを通した取組~
煙火(花火)の製造や打ち上げ業務を行っている三遠煙火株式会社は、男女共同参画やSDGsの推進活動について積極的に取り組んでいる企業です。推進活動を企画している従業員の小口三佑里(おぐちさゆり)さんに話を伺いました。
令和3年現在の同社の従業員数は13人、うち女性は3人。「子育ての真っ最中でもある女性従業員2人は主に煙火の製造の仕上げを担当しています。2人とも担当部門のエースです」と小口さんはいいます。一方で、打ち上げ業務が休日に集中し、片付けも含めて深夜に及ぶという花火業界の事情もあって、育児中の女性は活躍できる場が限られているとのこと。「このような中で、男女共同参画についてどういうことができるのか。女性が権利を主張するだけではなく、同じ業務の担い手である男性従業員や経営者を含む全員が、ジェンダーの差によって生じる仕事上のリスクを理解することが重要なのではないかと考えました」
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新型コロナウイルス感染症の影響から同社も休業を余儀なくされ、現在の出勤状況は週1,2回。「今しかできないことをやろう」そう考えた小口さんは、静岡県の「令和2年度男女共同参画社会づくり宣言事業所・団体研修応援事業」の支援を受け、昨年6月から数回に分けて、SDGsに関する社内の教育研修を企画しました。
研修テーマとして「SDGsゴール5“ジェンダーの平等“」に焦点をあて、カードゲームを通してSDGsの浸透を図りました。SDGsを推進することで、社会がどう変わるか理解を深め、自社の業務にどう取り入れていけるかを考えましたが、最初は「SDGsの実現は難しい」といった戸惑いの声が従業員から聞こえてきたといいます。しかし、研修を重ねていくうちに「自社の課題が見えてきた」といった意識の変化が見られました。「研修を通して、自分達もSDGsが掲げる課題の当事者だと気付くことができました。SDGsに取り組むことが企業の利益にもつながるということを理解してもらえたのも大きなステップだったと思います」
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男女共同参画やSDGsの意識を社内全体に浸透することが大事だと小口さんはいいます。「男性もジェンダー問題に関わっていることを分かってもらわないと進みません。まだやることはあると思いますし、こういう課題に取り組まないと業界としても取り残されてしまいます。若い人のためにも、これからも積極的に進めていきたいと思います」
作業中の女性従業員二人
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