誰もが心豊かに　働きやすい職場をつくる

　特別養護老人ホームやデイサービス等、高齢者向けのサービス事業を手掛ける社会福祉法人美芳会。職員数158人、うち女性

120人と、職員の約８割が女性で占めている同事業所では、“女性が働きやすい職場づくり”に力を入れて取り組んでいる。

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　「“働きやすい職場づくりを目指している”ということは、上司もよく話していますね」そう語るケアワーカーの栗原愛さんは、美芳会が運営するユニット型特養施設「風の杜」で働きはじめてもうすぐ２年。「ここなら働きながらでも家庭のリズムが崩れないかなと思いました」と話す栗原さんは、８時から17時まで勤務する傍ら、夫と協力し合い、家事や子育てをこなしている。「子どもたちがまだまだ成長期で自分の時間が持てなくて大変ですが、定時になると周りのスタッフが“もう時間だよ、帰りなよ”と声をかけてくれます。残業もほとんどありません」

　同事業所では、女性が活躍するための取組を打ち出している。そのひとつに「魅力的な有給休暇制度と取得促進」があり、法定より４日多く有給休暇が付与されている。「有休を取りやすい雰囲気が職場にはありますね」と栗原さんは言う。また、その他の取組として「育児関連の利用促進」「働きやすい職場のための管理職育成」がある。「例えば“子どもの行事があるので休みたい”とか、ちょっと言いづらいことでも、上司はそういう話を前向きに捉えてくれる。特に女性の上司は子育ての大変さも分かってくれるので助かります。とても話しやすいですね」

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　美芳会は、国の子育て応援認証「プラチナくるみん」、女性活躍認証「プラチナえるぼし」などを取得。こうした女性活躍推進の取組が高く評価され、「令和２年度静岡県男女共同参画社会づくりに関する知事褒章・女性の活躍推進事業所の部」を受章した。

　最後に、仕事上での目標として「施設の利用者さんが施設での生活を送る中で、楽しみとか、“良いことがあったな”と思ってくれるように寄り添っていきたいです」と話してくれた栗原さん。利用者さんも、そして職員自身も、誰もが心豊かでいられるための同事業所の職場づくりの取組に、今後も注目していきたい。